OpenAI、GPT-4.5を発表：ChatGPT Plusユーザーにも提供開始

先週、OpenAIはGPT-4.5を発表し、これを「これまでで最大かつ最も知識豊富なモデル」と説明した。当初、このモデルは月額200ドルのChatGPT Proユーザー向けに独占提供されていたが、本日よりより低価格で利用可能になった。

水曜日、OpenAIはX（旧Twitter）を通じて、GPT-4.5が月額20ドルのChatGPT Plusユーザーにも開放されたと発表した。完全な展開には1〜3時間かかるとされていたが、1時間以内に完了した。具体的な使用制限についてはまだ詳細が発表されておらず、OpenAIは「利用状況に応じてレート制限を調整する」と述べている。

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GPT-4.5とは？

GPT-4.5は、ユーザーの意図により適合し、誤情報（ハルシネーション）が少なく、感情理解能力を向上させ、より自然な対話を実現することを目的としている。この進化は、自己教師あり学習と推論能力の向上によるものだ。

GPT-4.5は、OpenAIの「o1」モデルのようにチェイン・オブ・ソート（CoT）推論は採用していないが、効率的な推論能力と社会的な文脈理解の向上を実現している。

デモンストレーションでは、GPT-4.5は「o1」モデルよりも直感的な応答を示した。例えば、ヘイトスピーチの生成を求められた際、GPT-4.5は直接的に否定するのではなく、よりニュアンスのある代替表現を提案した。また、技術的な質問に対しては、「o1」のような構造化された回答ではなく、より自然で流れるような回答を提供した。このため、GPT-4.5は執筆や問題解決などの日常的な用途に適している。

GPT-4.5は、従来の教師あり微調整（SFT）と人間のフィードバックによる強化学習（RLHF）に加え、新しい監督手法を取り入れている。例えば、「なぜ海水は塩辛いのか？」という質問への回答を比較した際、GPT-4.5はより会話的で魅力的な応答を示した。

GPT-4.5は検索機能、Canvas、ファイル・画像アップロードなどのChatGPTの高度な機能を統合しているが、ボイスモードや動画機能などのマルチモーダル機能には未対応。OpenAIは今後、モデル間の切り替えをよりシームレスにする改善を計画している。

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ベンチマーク性能

GPT-4.5は、数学コンテスト（AIME 2024）、博士レベルの科学問題（GPQA Diamond）、コーディングテスト（SWE-Bench）など、主要なベンチマークで前モデルのGPT-4oを上回る成績を記録した。

特に、GPT-4.5はOpenAIの推論特化モデル「o3-mini」に匹敵する、あるいはそれを上回るパフォーマンスを示した。特にプログラミング（SWE-Lancer Diamond）と多言語対応（MMMLU）のベンチマークでは顕著な成果を挙げた。

さらに、SimpleQAの評価によると、GPT-4.5はGPT-4o、o1、o3-miniよりも高い精度を示し、ハルシネーションの発生率が低減している。

人間による比較テストでは、GPT-4.5はGPT-4oよりも日常的なタスク、プロフェッショナルな業務、クリエイティブな作業において好まれる傾向が見られた。